『公務員は他趣味』

新社会人が全力でいろんなことを書く。

2013.11.24 横浜 Bay Hall

11月の終わり。来月になればクリスマスで賑わう横浜の夜。

今日そこで鳴ったのはジングルベルではなく、tacicaでした。

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tacica "HOMELAND 18 blues"

HOMELAND 11 bluesという憂鬱をつめたアルバムをリリースし、HALOという宇宙兄弟のOPを世に放ったtacicaがツアー最終日に横浜に初めてやってきた。

 

「実は横浜でライブをするのはこれが初めてです」

 

ライブの途中でこう語った猪狩さん。

初めての土地をHOMELANDにしてしまったと思う。

 

横浜 Bay Hall は横に広い。柱が2本建っていて、縦には短い印象だ。

スタッフさんがしきりに「一歩ずつ前につめてくださーい!」と言っていた。どこに詰めるところがあるんだというぐらい最初から密度が高かった笑

柵の前、中央にポジションを取り開始を待つ。

 

電気が消え、歓声。

いつものSEが流れ会場は一気に高まる。

目の前の人たちがどんどんと前に進んでいく。

できるかぎり近くで。

tacicaの音を聴くために。

 

小西さんのベースが音を出す。

小刻みに鳴るベースの音が僕らの体を動かした。

インストアライブ、LOST IN TIMEとのツーマン、共に同じ1曲目。

 

"vase"

 

サビの歌詞が好きで生の声でそれが聴けたのは良かったけど、それよりも響いたのが

"壮大な回転木馬から自由を撒き散らして 唯の一回転を自分と呼んだ"だった。

余計なものを排除して残ったものを自分と呼んであげたい。

 

"Co.star"

猪狩さんの弾くフレーズがなんとも心地よくて疾走感がある。

つい最近HALOのシングルにメトロックのときのライブ音源が入っていた。同じ曲なのに全然違って聴こえた。野外と屋内の違いかもしれないけど厚みがすさまじかった。

 

"アリゲーター"と"newsong"が続く。

このときにはもう会場のボルテージはすごくて飛び跳ねて動いて熱量が尋常じゃなかった。

 

"命の更新"

なんと言ってもドラムのとしくん復帰して最初のシングルがこれだった。

この曲を聴くと目頭が熱くなって右手をあげることも忘れてただ茫然と立ち尽くしてたと思う。

 

ここから僕の中では予想外の曲たちがやってきた。

"某鬣犬"

jacarandaからはアトリエとペンギンぐらいだと思っていたのでうれしくなった。

間奏前の猪狩さんの咆哮(あえてこう言わせてください)は震えたね。

 

"Mr."

アルバム曲の中で最も聴きたかった曲。

言葉の選択。メロディー。リズム。どれをとっても僕の中では他にこんなことをしているバンドが見当たらないぐらいだったから。

 

"ジャッカロープ"

理由を知らない相槌の代わりにだれかが痛んでて。

すごく良くわかる。ジャッカロープはjacarandaの中でも1,2番ぐらいに好きな曲でやっぱりリズムというか素直にサビにいかない奥ゆかしさが良いです笑。リズム隊の音が心地よいんですよ、これ。実は僕はtacicaの曲はこういう激しくない曲の方が好きです。

 

ここからHOMELANDの曲を4曲。

このアルバムを聴いた時「モチーフはどうするんだろう」って思ってた。

見事にモチーフつけてきて、とてもほっとした笑。

そんなことはどうでも良くて、"大陸"の歌詞が好きで、このときの猪狩さんの声がたまらなくて、会場に響き渡る音と声にほとんどの人が聴くことだけに集中してた瞬間。体を揺らすことなく、自分の持ってる感覚と体力を聴覚のみに持っていく行為。

ちなみにこの4曲を聴いてtacicaって演奏うまいんだって思った笑

あまりテクニック見せる系のバンドじゃないけど安定感がすごい。6,7年前よりは確実に。

 

"黄色いカラス" "コオロギ"と続く。

コオロギはずっとセットリストに残り続けてる曲。

黄色いカラスはライブでこそ真価を発揮する曲。

サビに入る瞬間のあの声。かっこよすぎてどうにかなりそうですよ。どっから出してんだよあの声。これでメジャーデビューしたときは大丈夫かと思ってしまったんですけどね。

カラスが終わって拍手の間にコオロギに入る。そのまま会場は手拍子。この流れ良いなぁ。定番にしてほしい。

みんなが両手を上げて手を二回叩く。

いつかtacicaオフ会なんかしてカラオケでみんなで手を叩きたいですね。

 

そのまま続けて"アトリエ"

この3曲で会場の動きが一段と増して次はなんの曲をやるんだって気持ちをみんな隠し切れてなかった。

 

「好きなことをしているんだから楽しいって思われるかもしれないけど、そうじゃない瞬間もあって…」

猪狩さんの思いがつまったこの曲で本編は幕を閉じた。

 

"DAN"

残り全部の命を使って

残り全部の命を使え

tacicaは何かに言い替えてひたすら"生"と"死"について歌ってきていると思ってて、生きるとか死ぬとかって言葉にすればたったこれだけで、死んでいない状態が生きているってことで、生きていないってことが死んでいるってことだし。言いかえる必要なんてないのに、ひたすら歌にして伝えようとしているから、なんか僕の頭の中でtacicaはそういうバンドだって思っている。

 

小休止。MC。

「小西がしゃべったところおれらも見たことないよ?」

「(何度も猪狩さんに話しかけてた観客に向かって)…面白いですね(笑)」

「ツアー何本も回って今日がツアーファイナルなんだけど…MCには期待しないでください」

相変わらずMC下手笑。下手というか話したくないのかなって歌い続けていたいのかなって思った。

いつものグッズ紹介もあったし、満足。なんというかtacicaのライブでこのグッズ紹介がないと絶対に終われないかもしれない。時々猪狩さんが真顔だったのが印象的でしたね。

 

アンコール。

三人はそれぞれ"H","18","b"がプリントされたTシャツを着て登場。

「アンコールどうもありがとう」

そこで猪狩さんがTシャツを忘れて、その次でとしくんがTシャツを忘れた話をして会場の笑いを誘う。あとでわかったことだけど、この一個前の会場のライブでもまったく同じ話をしていたらしい。さすがすぎる笑

 

"barefoot","bearfoot"

これをまとめて聴けるとは思わなかった。元々分けて作ったのか、1曲だったのかわからないけどこんな風に連続して聴くとメリハリがあって良いなって思った。

 

"HALO"

これが最大の疑問。色んな話をして、新しいシングルの話をしなかったんだよね今回。この宇宙兄弟のOPの話をまったくせずに「いつもの曲です!」って感じでこの曲始めてた。忘れてたのだろうか。

 

そして

"人鳥哀歌"

激しかったなぁ。僕もかなり前に飛び込んでいったと思う。楽しかった。

あのフレーズが流れた瞬間に歓声だもんな。ペンギンがいつの間にかtacicaのリード曲になってるね。

 

アンコールが終わって会場がざわつく。

まだあの曲を聴いてない。会場全体がそれを待ってる。

アンコールも終わって

「どうもありがとう」って言って帰っていくtacicaの3人を見たのに。

会場も明るくなっていてどう考えてもこれで終わり。

 

が、

 

歓声。

拍手。

 

「もう一曲やっていいかな」

その一言を猪狩さんが放つ。拍手。

 

ダブルアンコール。

"HERO"

もう会場はぐちゃぐちゃもみくちゃ。楽しかった。まじで楽しかった。

としくんの「ワンツー!」の掛け声。

最後にHERO。

ダブルアンコールでHERO。

最高すぎる夜だよ。

 

ワンマンなのでいつもの布ステッカー。

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終演後ポスターを発見。

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グッズはパーカーとタオルを買いました。パーカーの温かさがすごくて会場内では熱かった。待ってるときはとても助かりました。

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tacicaのライブはワンマンほぼ全部行って、なんか自然に行こうって思える。

 

「本物の博物館で三大博物館をやるまでおれらについてきてください」

 

この言葉いつか実現してほしいと思っている。

 

次は1月の三大博物館。行きます。東京です。